このごろ、いい感じで歳を重ねた方の顔に目が行く。

この方も素敵です。昨年2021年3月に107歳で、亡くなられた篠田桃紅さん。
世界中の美術館に作品が所蔵されている墨を使った絵を描かれる芸術家なのですが、私の中では日本で一番素敵に着物を着ていた方という印象が強いです。
亡くなられたその月に発行された本。

私は歳を取ることは嫌ではない。
歳を取るのも初めてだから面白いし、少し賢くなっているみたいだから若い時よりも生きるのが楽になった今が一番楽しい。
でも、この本の中に 「歳を取ること=成熟すること」 という言葉に出会って !?。
本の中から、彼女の言葉を抜粋します。
「一身の中で、成熟していく精神、思考力と、衰えていく記憶、体力の両方を抱いて生きるのが老いるということなのね。」
「この世は歳を取ったことを誇りに思っていないのね。ずっと控えめにしておきなさい。いつまでも生きているな、ぐらいに思ってる。」
「日本は老いることが成熟していくことだとは思っていない。成し遂げて熟していくことが老いることだと、私はしたいの。価値観をひっくり返したい
体のことを仕事にしているせいか、思考の柔軟性と体の柔軟性にはずっと興味があった。
子どもの自由な発想は体の柔軟性と関係がありそうで、年寄りの頑固さは体の固さと関係してそうな、、、
だから、思考の柔軟性を持ち続けるためには体を柔らかくしていることが大切!と思ってきたし、語ってもきてしまった。
これは ちょっと、修正しなくてはいけないと気が付いた。
体が動かなくても、心は自由でいられるし、成熟していく精神、思考力があるのだということ。
そういう力があると、身体は柔軟で在りやすいというのもあると思う。
107歳の彼女がそうであるように。