西東京市のフェルデンクライスレッスン|経絡指圧教室|気功教室

昨年 出版された「神座す山の物語」の舞台は東京の 「御岳山」でした。
御岳には気功の合宿などで昔は良く行きましたので、

書かれている風景がとてもリアルに想像できて なんというか

文章に厚みができるのでしょうか、3Dで読んでいるような面白さを感じてました。

こういう読み方ができる本があるというのもいいなあと

浅田次郎が前より気にかかる作家になりました。

 

今回の『日本の「運命」について語ろう』でも

「中野」「中央線」などとなじみのある言葉がたくさん出てくるし 浅田次郎と私はほとんど年齢が

同じなので、同じ時代を彼ははどのようにきりとっていくのだろうと 興味を持ちました。

昔学校の教室の前に貼ってあった、歴史年表のせいでしょうか、歴史を事実の羅列のように思ってしまうのですが、

本当はいろいろなことが影響し合って ネットワークのように動いて行くダイナミックな事実を歴史の好きな作家が

わかりやすく書いてくれています。

 

どうも 人間は時代とともに進歩しているのではなく変容していく、あるいは退行さえしているようだ、、、、

どうも、昔の人は個人より全体の利益の事を考えていたようだし、今より 未来を考えていた、、ようだ。

 

このごろ 多くの作家が時代小説を書き また、時代小説が好まれるのか、その辺に理由があるのだと思います。

彼も時代小説をたくさん書いています。

彼の本を手に取ると そして、 一枚ページをめくると 彼の人間に対する優しさが立ちのぼってくる気がします。