今月の美術鑑賞 熊谷守一 竹橋近代美術館にて

この幸せそうな猫。猫好きにはたまらない。
猫ってこういう不安定なところにうまく自分を合わせて 幸せ空間を作る天才です。
このポーズを描くというところ、 よくよく猫を愛してる守一翁。
この絵を描いたとき 彼は83歳でした。
76歳で脳卒中のあと、ほとんど家を出ることなく、狭い庭でいろいろなものを観察し、科学的考察をしていたそうです。
そして、シンプルなのに動いて見えるような不思議な絵がどんどん生まれるのです。

水たまりに落ちる水滴が ほんとに はねているように見えるから、すごい。
1月には葛飾北斎を見に行ったのですが、彼も70を過ぎて 彼の代表作である この富嶽三十六景を描いたのです。


年を取るのが嫌だとか 早く死にたいなんて、もったいないことをいう人がいますが、年を取ったら、みんな呆けるわけではないということですから、長生きする励みになりませんか?
普通の人である私は こんな後世に残る作品は残せないけど 70、80歳のほうが方が 若い時よりいいものがあればそれが 素敵なことだと思う。
若い時より今が好きだから、この調子でいけばいいのかなと思ってる。。けど。