この本の著者は 元 高砂部屋の一の矢という力士で、現在は相撲探求家という肩書です。

フェルデンクライスを学び始めたころ テッポウや四股をしっかりやっている力士は怪我が少ないが バーベルをあげるなどして筋肉を部分で鍛えるとけがをする力士が多いと言う親方の記事を見て、なるほど、伝統的な相撲の世界で伝わっているものには学ぶものがあるだろうと思っていました。
著者の松田さんは学生相撲出身者なので、
四股で何を作るのかといったら、<体のテンセグリティ構造を作る>と書いてある!
テンセグリティ、出た~!!
「肩関節と股関節、その二つを中心に全身がつながれていく、動きのどこにも支点はない(これ、テンセグリティ!)。
テッポウは肩関節から、四股は股関節から全身を感じる動きである。
感じながら(四股もテッポウもゆっくりである・・)やることで、身体感覚が研ぎ澄まされていくのである。そのことで、美しく効果的な動きが可能になる」
気と付く言葉が多いのは 意識していたけれど 腰も多い。
腰には肉体のみならず 心の状態も表すものが多い。
腰を据える 腰を入れる 本腰を入れる
腰抜け 及び腰 逃げ腰 へっぴり腰 腰かけ仕事・・・これらはちょっと、よろしくない方で、腰がしっかり定まらないと、何事も始まらなということ。
腰がしっかりしてくると、精神的にも安定しどっしりとしてくるのですね。
そのほか、相撲用語では
腰を割る 腰で担ぐ 腰で打つ 腰が強い 二枚腰 粘り腰
だから、 横綱になるくらいの人は 自然と風格が出たのでしょう。
この本にも気が出てくる。
やっぱり、気は 気になるし、気を意識するのはとても有用です。